よく生徒と話していると耳にするのが、
しっかりやってきます
俺の生徒はこれを言ったらもう最後。
しっかりってどうやって?
ってとことん聞き出していく。めっちゃうざい先生だと思う(笑)
なぜなら「しっかりやってきます」と言う生徒はしっかりやってこないから。
今回は「しっかりやってきます」という生徒はなぜ勉強を「しっかり」やらないのか真剣に考えてみることにする。
「しっかり」の定義って?
そもそもしっかりの定義って何なんだろう。
「しっかり」の意味をweblio辞書で調べてみると
1 物事の基礎や構成が堅固で安定しているさま。
(・・・)
2 考えや人柄などが堅実で信用できるさま。
(・・・)
3 気持ちを引き締めて確実にするさま。
(・・・)
4 身心が健全であるさま。また、意識がはっきりしているさま。
(・・・)
5 十分であるさま。たくさん。皮肉をこめていうこともある。
(・・・)
6 相場が上昇傾向にあるさま。
引用元:weblio辞書「しっかり」
とある。
普段から何気なく使っている「しっかり」にもこんなにたくさんの意味があったんだな。
よく生徒が口にする
しっかりやってきます
はこの中だと、3の「気持ちを引き締めて確実にするさま」の意味で使われているということが分かる。
気持ちを引き締めて確実に・・・
確かに宿題を一切やってこない生徒が、
今回は気持ちを引き締めて確実に宿題をやってきます
と言うのであればまだ理解はできる。
ただ、宿題や自習をやっているのに成績が振るわない生徒が、
どうするの?
と行動目標を聞かれて、
気持ちを引き締めて確実にやります
というのはやっぱり俺には奇妙に聞こえる。
「しっかり」を使いたい生徒の特徴
俺がこれまでに出会った「しっかり」を頻繁に使う生徒の特徴をまとめる。
アドバイスを聞いていない
成績が振るわない生徒に対し先生は当たり前だが、
こうした方がいいよ!
みたいなアドバイスをする。
ちゃんと聞いて理解してれば、
どうしようか?
と聞かれたら、アドバイスをそっくりオウム返しすればいい話だ。
それなのに「しっかり」でまとめてしまう生徒はアドバイスを聞いていないか理解できていない。
何も考えていない
いわゆる脳死状態だ。とりあえず言っているだけ。
何も考えていないから目標と現実のギャップを理解できていないパターンだ。
だから何を改善すればいいのかが分からないから、
どうしようか?
と聞かれても困ってしまうわけだ。
こういった生徒は真っ先にフォローアップすべき対象になる。
説明するのがめんどくさい
思春期になると恥ずかしかったりだとかで、
めんどくさい
でとかくその場を強制終了させたがる。
とはいえ「めんどくさい」は先生に対し禁句なのは生徒も重々承知。
そこで使える魔法の言葉が『しっかり』だ。
『頑張ってきます』という余韻を残しつつその場を強制終了できる。
「しっかり」って非常に便利な言葉だ。
ちなみに俺の前で「しっかり」を使うと余計めんどくさくなるので、俺の周りにこういった生徒はいない。
「しっかり」を具体的に説明できなければやってこない
先に解説した『説明するのがめんどくさい』から「しっかり」という言葉を使う生徒はさておき、
アドバイスを聞いていない(理解できていない)
あるいは、
何も考えていない
生徒は成長のためのアクションを起こすことができない。
そして結果的に上手くいかなかった時と同様の勉強をしてしまい、何の成長もしないまま月日が流れていくだけ。
だから俺は、
「しっかり」を禁句にした方がいい!
と思うわけだ。
「しっかり」を5W1Hを使って言い換えよう
俺は「しっかり」を禁句にして5W1Hを使って説明させる。
5W1H
Who(だれが)
When(いつ)
Where(どこで)
What(なにを)
Why(なぜ)
How(どのように)
しっかりやってきます!
ん?(無言の圧)
文法問題集をやります
どうして?
模試を受けて文法の理解が不十分だと感じたからです
どれくらい?
○ページから●ページまで
いつやるの?
毎日朝起きてから△ページずつ
どうやって?
朝に間違った問題は夜に解き直します
といった具合です。これで本当に実践してきてくれる。
だから、もし俺と同じように「しっかり」が気になる先生や保護者がいたら是非、この「5W1H質問攻め」を試してみてはいかがだろうか。
まとめ
いかがだったろうか?
伝えたいことをまとめると、
まとめ
- 「しっかり」はその場を曖昧にして切り抜ける魔法の言葉
- 見逃すと月日が流れるばかりで成績は上がらない
- 5W1Hを確認すればやってくれる
俺が気にしすぎだけなのだろうか。俺と同じような人がいるとめちゃくちゃ嬉しい。
最近記事の更新頻度がすっかり落ちているが、これからは”しっかり”更新できるよう頑張る!
それではまた。