かつて大手学習塾で教室長をしていた。
俗に言う集団塾、個別指導塾のいずれも指導者としての経歴がある。
子どもをどちらのスタイルの塾に通わさせるか悩んでいる保護者も多いのではないだろうか。
決めるにあたって集団塾と個別指導塾のメリットとデメリットを把握することは大事だ。
今回は個別指導塾を検討されている保護者向けにそのメリット、デメリットを忖度なしで解説していく。
塾には大きく分けて集団タイプと個別タイプがある
塾を調べていると色んな指導方針を持った学習塾があって悩んでしまう。
カリキュラムや指導方法は多岐に渡るが、中学生向けの学習塾には大きく分けて、
学習塾の種類
- 集団指導タイプの学習塾
- 個別指導タイプの学習塾
の2種類に分けられると考えてほしい。
集団指導のタイプの塾は文字通り、学校のように多数の生徒が一度に集まり一人の講師の授業を受けるスタイルだ。
それに対し、個別指導のタイプは大体1〜2名の生徒に対し一人の講師の指導を受けるスタイルになっている。
最近では自立支援型学習塾といったタイプもあるが、その実態は「集団」か「個別」の指導のいずれかになっている。
それぞれのタイプにメリット、デメリットがあるから、子どもに合わせて適した塾選びを行うことが成績を上げるためのカギになる。
個別指導塾のメリット
ほぼ1〜2名の生徒に対し指導を行なっていくスタイルだから、生徒一人ひとりに合わせた指導ができるというのが個別指導塾の特徴だ。
集団塾と比べると生徒一人ひとりに目を配ることができるので、全体的にきめ細かいサポートができるという点が個別指導塾のメリットになっている。
その中でも特にメリットとして挙げられる内容について今回は紹介していきたいと思う。
自分のペースで学習をすることができる
まず個別指導塾最大のメリットは、
自分のペースで学習できることだ
集団塾は半年から一年を通してカリキュラムが事前に組まれている。
そのカリキュラムに沿って授業を進めていかなければならないから、たとえ数人の生徒の理解が追いついていなくても授業は進んでいく。
それに対し、個別指導塾では自分の理解度に合わせて進度を調整できるから、授業に着いていけないということはなくなるわけだ。
その逆も同様で、
理解が十分の場合は先取り学習を行うことも可能!
分からないところをその場で解決できる
集団塾だと人によってはなかなか手を挙げて質問することができない。
授業を終わった後に講師に聞きに行ったり友達に聞いたりして解決するしかない。
一方、個別指導塾は担当の講師が理解しているか確認しながら授業を進めてくれるから圧倒的に質問がしやすい。
保護者が思っている以上に子どもは『分かっていないこと』をなかなか言い出せない。
個別指導塾では「この部分、分かる?」と確認されるので、分からないことを分からないままにしておくことは限りなくゼロになる。
分からない部分を放置しないで済む!
指導の目が行き届いている
集団塾だと生徒の私生活や学校での悩みなどを聞き出すことはできない。
ところが個別指導塾では勉強を教えるだけでなく、生徒との会話を大切にしている。
何に興味があって、何に悩んでいるかなど、聞き出すことができるから、精神面でのケアが可能だ。
相性の良い先生だとやる気にもつながるはず
臨機応変な対応が可能
集団塾だと生徒一人の都合に合わせて宿題を変えたり授業のスケジュールを変えたりすることができない。
それに比べ個別指導のタイプは融通が利くこともメリットの一つだ。
家族旅行や部活の試合などの予定に合わせて授業を振り替えることができるので無駄なく指導を受けられる。
個別指導塾のデメリット
集団塾のデメリットをカバーできるのが個別指導塾ですが、もちろんデメリットもある。
集団塾と比較すると料金が高い
講師一人に対する担当生徒の数の観点から個別指導のタイプの塾は人件費が高くなる。
よって集団塾と比較すると月謝が割高になるのが難点だ。
夏期講習や冬期講習で教室長に面談で言われた通りに契約したら数十万円になってしまったなんてこともよく耳にするので注意が必要。
講師の質が低い可能性がある
集団塾よりも個別指導塾の方が全体的にアルバイト講師が指導しているケースが多い。
そしてそのアルバイト講師の大半が大学生というのが個別指導塾だ。
もちろん大学生の方がいいという方もいるかもしれないが、留学や卒業などで途中で講師が変わるということもあり得る。
子どもからしてみれば相性のいい講師が急に変わるといのは嫌なはずだ
だから、気になる人は入塾相談時に確認してみることをおすすめする。
とにかくうるさい
世間では個別指導塾がかなり一般的になってきた。全国展開している大きな個別指導塾は各中学校の近くに教室を出してくる。
そうすると塾に通う生徒のほとんどが同じ学校の生徒という事態が発生する。
友達同士の入塾や友達紹介でどんどんグループが拡大していくので、塾の中が騒がしくなっていく。
現実に授業中に喧嘩とか始まる教室もある
せっかく自習室が完備されていてもうるさくて集中できないということもよくあることなので入塾前の見学は必ずしよう。
基本コースだと効果を得られにくい
個別指導塾の基本コースは大体2名の生徒に対し1名の講師が付く内容になっている。そして、マンツーマンでの指導を希望する場合はオプションになっているケースが大半だ。
授業時間は60分〜90分が相場だが、2対1で指導を受ける場合、単純計算をすると解説を受けられる時間は授業時間の半分になってしまうことが分かるはず。
例えば90分の授業時間の場合、45分が本当の授業時間になる。
残りの45分は演習時間。
演習だったら自習室で一人でできるはずだ
45分の解説で教えられることは限られてしまうからコスパは悪くなってしまうのが基本コースのデメリットだと俺は思う。
詳しくはこちらの記事を見てほしい。
塾探しの基本は体験授業を受けること
細かなメリットやデメリットは他にもあるが大きなものは以上だ。
学習塾の歴史を考えると個別指導のタイプは集団指導のタイプの塾と比べると新しいスタイルだ。だから、集団塾だとサポートできなかった部分を解決できるのが個別指導塾の全体的なメリット。
それに対し一見、集団塾を改良したいい感じに見える個別指導塾だが、個別指導塾ならではのデメリットもある。
妥協できる部分と妥協できない部分をしっかり考えて集団タイプか個別タイプか決めることをおすすめする。
塾選びのポイントは体験授業を受けに行くこと。口コミサイトはあてにしない方がいい。
人の感想より自分の感想の方が大事だ!
体験授業を受けるならイーリズム塾探しがおすすめだ。
無料で体験を受けられるだけでなく学習計画書も作ってくれるから口コミサイトより有益な情報が手に入るはずだ。
子どもに合った学習塾が見つかると嬉しい
それではまた。