理社はやればすぐ伸びるという説が一人歩きしていて舐めすぎている中学生がホントに多い。
上位校ほど理社は高得点ゲームになるので、放置しすぎて最後に伸び切ることができなかったら不合格へ一直線。
計画的な学習で合格を勝ち取れ。
今回は理科の苦手を克服する勉強法を2種類紹介する。
どちらも塾に通わず取り組める内容になっている。ぜひ最後まで読んでほしい。
理科の苦手克服法① ひとつひとつわかりやすく+自由自在
一つ目に紹介するのが、『ひとつひとつわかりやすく』の中1〜中3理科と『自由自在問題集理科』を併用したものだ。
ひとつひとつわかりやすく
特徴
・分かりやすい表現で理解しやすい
・練習問題で理解度の確認ができる
・ボリュームが少ないから続けられる
解説と練習問題が見開き1ページにまとめられている非常に使いやすい教材だ。左側の解説ページは図やグラフが多く使われていて視覚的に理解しやすくなっている。
そして左側の解説ページを読んで理解したのち、右側の練習問題を行うことで理解度を確認するのが基本的な使い方だ。
練習問題で間違ってしまった場合は、もう一回左側の解説ページを読んで理解を深めてから解きなおしをしよう。
問題の解きっぱなしは絶対NGだ。これに気が付かない限り成績は永遠に上がらない。
理科が苦手な子にとって取り組みやすい教材だがデメリットもある。
デメリット
内容が基礎的すぎる
先に特徴としてボリュームが少ないことをあげた。
ボリュームが少ないこと自体は一冊をやり切れるから達成感にも繋がり非常に良いことだ。
分厚い教材ってやる気をなくすだろ?
ところが、『ひとつひとつわかりやすく』ではボリュームを抑えるために基礎中の基礎に絞ってまとめられているので要注意。
これ一冊では理科の受験知識は不十分だ。
自由自在問題集理科
『ひとつひとつわかりやすく』で補えきれなかった内容をカバーしてくれるのが『自由自在問題集理科』だ。
特徴
・一冊で中学3年間の復習ができる
・基本問題から難問まで収録されている
・リスニングや長文対策もできる
自由自在問題集理科は「まとめノート」、「実力問題」、「発展問題」の3つのパートに大きく分けられている。
まとめノート | 理科の高校受験で必要になる用語を整理 |
実力問題 | 標準的な入試問題にチャレンジ |
発展問題 | 難関校の入試問題にチャレンジ |
理科の苦手を克服するためには、「実力問題」までやり切ろう。「発展問題」は模試で偏差値が65を超えてきてからでOKだ。
まずは、「まとめノート」と「実力問題」で理科の苦手を克服することが大切。
しつこいようだが、
問題の解きっぱなしはNGだ
答え合わせをして間違ってしまった場合は、解説を読んで理解するだけでなく、もう一回解き直しをすること。
解説を読んで理解しただけだと、次に同じ問題を解いても不正解になる可能性が高い。
理科の苦手克服法①のまとめ
・ひとつひとつわかりやすくで浅く復習
・自由自在問題集理科で解く力を付ける
理科の苦手克服法② わかるをつくる中学理科
二つ目に紹介したいのが、学研のわかるをつくる中学理科(パーフェクトコース中学理科)を使った苦手克服法だ。
わかるをつくる中学理科には参考書と問題集の二種類がある。
理科の苦手克服法①と比較して、同じ出版社の同じシリーズの教材で理科の学習をひと通りできることが強みになっている。
出版社が違うと説明の仕方も違ったりして混乱する
苦手克服法②では参考書の使い方がカギだ。
わかるをつくる 中学理科(パーフェクトコース参考書)
特徴
・中学3年間の教科書・資料集を一冊化
・物理、化学、生物、地学の順で整理
・入試問題もわずかながら掲載
わかるをつくる中学理科の参考書を分かりやすく例えると”辞書”だ。
中学で習う理科の内容はこの教材を見れば、全て書かれている。
かなり分厚い教材だ!
この参考書には絶対やってはならない使い方の注意ポイントがある。
それは、最初のページから順番に読んでいくことだ。
考えてみてほしい。
辞書を最初のページから順番に読む人間はいますか?
一部のマニアを除けば、そんな人間は存在しないはずだ。
わかるをつくる中学理科の参考書はあくまでも”辞書”。分からない単元や用語が出てきた時に、後ろの索引から調べて利用していく。
わかるをつくる 中学理科問題集(パーフェクトコース問題集)
苦手克服法②では、わかるをつくる中学理科の問題集の方を軸にして苦手を克服していく。
特徴
・要点整理で重要事項の復習が可能
・物理、化学、生物、地学の順で整理
・自由自在ほどの難問はない
わかるをつくる中学理科は参考書も問題集も「物理」、「化学」、「生物」、「地学」の順番でまとめられているのが特徴だ。
私立の中高一貫校など学校によっては理科を「物理・化学」、「生物・地学」のように分けているケースもあるので、こういった構成はありがたい。
わかるをつくる中学理科の問題集の使い方としては、
学習手順
- 『要点整理』のページを読んで重要事項の整理
- 不明点があればパーフェクトコース参考書を熟読
- 標準問題の演習と答え合わせ
- 不明点があればパーフェクトコース参考書を熟読
- 発展問題の演習と答え合わせ
- 不明点があればパーフェクトコース参考書を熟読
このようなステップで取り組もう。
とにかく分からないことがあればわかるをつくる中学理科の参考書で調べて理解を深めること。
間違ってしまった問題は解き直しを必ずしよう(←しつこい)
どっちの克服法がおすすめ?
ここまでは理科の苦手を克服する2パターンの勉強方法を紹介してきた。
どちらも理科の学力を大きく伸ばしてくれることは間違いない。
パターンが2つあるとどっちを選べばいいか悩んでしまうと思う。
ごめん。
そこで、それぞれのパターンがどういった子におすすめなのか紹介する。
ひとつひとつわかりやすく+自由自在はこんな子におすすめ
こんな方におすすめ
- 定期テストが50点未満
- 理科の勉強が大嫌い
- 理解力に欠ける
定期テストが50点に満たない子は基本知識がまず身に付いていない。
ひとつひとつわかりやすくであれば、非常に分かりやすく書かれているので上記のような子でも問題なく取り組めるはずだ。
わかるをつくる中学理科はこんな子におすすめ
こんな方におすすめ
- 定期テストは平均点程度
- 実力テストは50点未満
- 志望校は偏差値50〜60
定期テストではそこそこ得点できるのに実力テストで発揮できないタイプは長期的な暗記ができていない。
わざわざ、『ひとつひとつわかりやすく』から復習をする必要はないのでわかるをつくる中学理科を使って繰り返し学習をしてみよう。
わかるをつくる中学理科の問題集を繰り返し解けば、必然的に長期的な暗記ができているので実力テストの結果も伸びていく。
理科が苦手でも上位校に行きたければ...
そして、最後に気になるのが、
俺、上位校狙ってるんだけど...
こういう子だ。
こういった子はパターン②よりパターン①を応用しよう。つまり、ひとつひとつわかりやすく+自由自在問題集のパターンだ。
現在の学力に合わせ『ひとつひとつわかりやすく』をカットするかどうかを決めてくれ。
見極め方は普段の定期テストが50点未満かどうかだ。
50点以上だったら『自由自在問題集理科』から始めてOK。
『自由自在問題集理科』の「実力問題」が終わったら、「発展問題」を解きましょう。かなりハイレベルな問題が揃っている。
「発展問題」で理科の思考力を育てていくと入試で高得点が取れるはずだ。
それではまた。