英語は大学受験科目の中でも合否に最も大きく関わる科目のひとつだ
そして、英語という科目に苦しんでいる受験生が多いのも事実。
英語に苦手意識がある人は中学英語からやり直してみると飛躍的に成績が上がるかもしれない。
今回は俺の教え子で1年間でMARCHに合格した受験生を参考にしながら解説をしていく。
英語が苦手な人に共通する中学英語の理解不足
まず、英語が苦手な高校生を指導してきて感じたことは、
中学で習った範囲が怪しい生徒が多すぎる
ということだ。
もちろん文法だけではない。英単語も怪しい。
今、俺は大丈夫だとヘラヘラ笑っている奴もいるだろうが本当に君は大丈夫か?
英文法で言えば、
比較
助動詞
関係代名詞
現在完了
このあたりは怪しさランキング堂々のベスト4だ
これらの文法事項のそれぞれ大事なことをパッと思いつかない人は中学生からやり直せ。
そして、この記事を最後まで読む価値がある。
あと英単語の意味は言えてもスペルが全く書けないというのは英語が苦手な人に共通することだ。
そして、中学の英語が怪しいのにも関わらず高校英語の知識を上塗りしようとして英語学習が嫌いになるというのが受験あるあるだ。
「基礎ができていないのに応用をやろうとしている」と言い換えると分かりやすいだろうか。
高校英語でつまずいている人は、まず中学英語の理解不足を疑ってみろ
中学英語の理解不足は大学受験に関係ない?
高校で習う分野だけで大学受験はなんとかなるんじゃない?
と思う人もいるかもしれない。
そんなことはない。中学英語はめちゃくちゃ大事だ。
英文法は中学からやり直した方がいい?
高校で習う英文法は中学英語をアップグレードしていく形で授業が進む。
例えば、先に挙げた怪しさランキングベスト4で考えてみよう。
中学英語 | 高校英語 |
比較 | 暗記事項の増加 |
助動詞 | 暗記事項の増加 |
関係代名詞 | 関係副詞の登場 |
現在完了 | 過去完了の登場 |
こんな感じだ。
高校で習う全く新しい英文法なんて、実はほとんどない。
だからどうしても、
比較の基本ルールが分からずレベルの高い表現を覚えられない
関係代名詞が分からなくて関係副詞を理解することができない
といったことが起きるわけだ。
英単語は中学からやり直した方がいい?
さて、英単語はどうだろうか。
もちろん、中学で習う英単語は高校でも登場するので怪しいと困ってしまう。
では、英単語のスペルは?
中学で習う英単語のスペルくらいは書けないとダメだ。
いやいや、スペルは大学受験に関係なくない?
と思うかもしれない。
確かに入試に記述問題がなければスペルを覚えることは無駄なように感じられる。
でも中学の英単語は話は別だ
なぜなら、中学の英単語のスペルを覚えることによって、接頭辞や語尾などの英単語のルールを学べるからだ。
このルールを知っていると大学受験レベルの英単語を覚えやすくなる。
だから、中学の英単語まではスペルを書けるようになろう。
中学の内容につまずいていた受験生が1年でMARCHに受かった話
俺のかつての教え子に英語の偏差値が30程度から1年でMARCHに合格した子がいる。
その生徒が行っていた勉強を振り返りながら、中学英語のやり直しの期間とその後の勉強を整理していくことにする。
まず、その生徒に出会ったのは4月だった。つまり受験まで残すところ1年弱。
4〜5月 中学英語のやり直し
最初の2ヶ月間で一気に中学で習った内容の復習をした。
「ターゲット中学英単語1800」と「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」を使用。
ターゲット中学英単語1800
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
単語はもちろんスペルが書けるようになるまで繰り返し。
中学英語をもう一度ひとつひとつ分かりやすく。が終わったら「中学自由自在英語」で中学の内容をおさらいをしていく。
中学 自由自在 英語
6〜8月 英文法&英文解釈
この時期は大学受験に必要な英文法を身につけることと長文を読むための準備期間。
英文法は「Next Stage」を使った。
Next Stage
そして、長文を読むための準備として大切なことは英文解釈だ。
英文解釈とは
一文一文を正確に読み取っていく練習のこと
「英文読解入門基本はここだ!」終わったら、「基礎英文解釈の技術100」という王道。
英文読解入門基本はここだ!
基礎英文解釈の技術100
もちろん英単語も高校編に突入。ターゲット1900をどんどん進めていく。
ターゲット1900
かなり苦しんだが3ヶ月でクリア
9〜10月 長文読解パート1
長文の難易度は比較的やさしめのもので読解に慣れていく。
英語長文ハイパートレーニング①
英語長文ポラリス(1 標準レベル)
やっておきたい英語長文300
これらの問題集を使った。
英語長文ハイパートレーニング①
英語長文ポラリス(1 標準レベル)
やっておきたい英語長文300
11〜12月 長文読解パート2
11月からは志望校のレベルに近い長文を読んでいく。
イチから鍛える英語長文500
英語長文ポラリス(2 応用レベル)
やっておきたい英語長文500
イチから鍛える英語長文500
英語長文ポラリス(2 応用レベル)
やっておきたい英語長文500
とにかく毎日長文に触れることが重要だ
さらに必要に応じてNext Stageの復習も行なった。
1月 過去問徹底研究
直前期の1月は過去問をとにかく解いて分析する。
この時期は過去問の傾向を見ながら自分の学力に合った学部を見つけるタイミング。
本人はどうしてもいきたい学部があったため、それほど深くは行わなかったが『苦手分野を見つけては対策』の繰り返しだ。
こんな感じで中学の内容からやり直して見事MARCHに合格した。
高校1、2年生は立ち止まってみる勇気も必要
英語が苦手な受験生にとって中学の内容からやり直すことの必要性を説明してきた。
でも受験生に限った話ではない。
高校1年生あるいは高校2年生でもし今、英語に課題を感じているのであれば、
一度立ち止まって中学の内容からやり直してみてはどうだろうか?
中学英語が怪しいのに高校英語の学習を続けることは、
底の抜けたバケツに水を注ぎ続ける
ことに等しい。
今回紹介した俺の生徒は受験生になってから中学の復習をし始めてなんとかMARCHに合格したが、相当苦しんだ。
だから高校1、2年生の方はどうか彼の真似をしないよう早いうちから中学の内容の復習をすることをオススメしたい。
それではまた。